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嬉しいです。気力が
湧いてきます。
、思ったより早く仕上がりました。
公開の
予定です。

貴様らの望みも叶えてなるもんか
』
『愚息日記』
苦戦しながらも頑張ってます。








こうも暑いと気力が萎えますね。

』という気持ちが湧いてきます。 
※上の画像は『妖ノ恋』さまの使用許可を頂いてます。
三年ぶりに戻ってきた巫女は老巫女の跡目を継ぐことになったらしい。
あの奇妙な衣装を脱ぎ捨て紅白の巫女装束を纏っている。
その姿は何ら違和感を感じさせない。
寧(むし)ろシックリと馴染んでいる。
まるで、昔から、ズッとその格好だったかのように。
恐らく、異界の衣装を脱ぎ捨てることによって、巫女は、嘗(かつ)ての世界を捨て、これからは、この世界で生きていくのだという覚悟の程を皆に示しているのだろう。
巫女は老巫女の許へ、毎日、修行に来るようになった。
薬草を煎じたり神事を手伝ったりと。
これまでは小娘が介助してきた老巫女の仕事の全てを巫女が引き継ぐことになったらしい。
巫女が戻ってくるまでは、小娘に跡目を継がせたいような意向を、老巫女を含め周囲の者達から、それとなく感じたが、殺生丸がいる限り、それが叶えられるはずもない。
老巫女も、後継者の心配が無くなり、内心、ホッとしているのではないだろうか。
晴れて半妖と夫婦(めおと)になった巫女は、今の処、法師の家に仮住まいしている。
巫女と半妖の住まう家が村総出で建てられている真っ最中だ。
法師が、米俵を一俵、気前よく村の衆に手間賃として差し出したせいもあるだろう。
通常では考えられないような突貫工事で作業が進められている。
後二・三日もすれば建ちあがりそうだ。
殺生丸が新しい小袖を携えて小娘に逢いにきた。
従者の小妖怪が包みから小袖を出し得意気に小娘に見せている。
桃色の地に様々な色合いの手毬が躍る小袖。
さぞや少女に良く似合うだろう。
贈られた小袖を手に少女が満面の笑みを浮かべている。
春の柔らかな陽射しの中、嬉しそうに笑う少女は花の精のように愛くるしい。
“遠見の鏡”に映し出された少女に狗姫(いぬき)は愛おしそうに目を細め口を開いた。
「松尾よ、小娘は本(ほん)に愛らしいな」
「はい、御方さま、花が綻(ほころ)ぶような笑顔とは、当(まさ)にりん様のことにございますね」
「相模は、コチラの注文通りに小袖を仕立ててくれたようだな」
「勿論にございます。りん様は若さまが寵愛する大事な姫君。その姫が身に纏う衣装を御方さまが直々(じきじき)に指示されたのです。相模殿も、さぞや、気合を入れて用意されたことでございましょう」
「フッ、それにしても、小娘に初潮が来るまで、後、何年かかろうか」
「左様にございますね。如何に人の仔の成長が早いと申しましても・・・。りん様の様子から判断して少なくとも、後、数年は掛かるかと」
「気の長い話だ。殺生丸も辛いところだな」
「“待てば海路の日和(ひより)あり”でございますよ、御方さま」
「あ奴の心情を思うと一日も早く、“潮もかなひぬ 今は漕ぎ出(い)でな”になって欲しいものだな」
「万葉集にございますな。詠み人は額田大王(ぬかたのおおきみ)でございましょうか。うまく初潮(しょちょう)に潮(しお)を掛けられましたな。当意即妙のご返答、お見事にございます。」
「フフッ、相変わらず察しが良いな、そなたは。“熟田津(にきたつ)に 船乗りせむと 月待てば 潮もなかひぬ、今は漕ぎ出(い)でな”から引用した。クックッ、愚息の偽(いつわ)らざる望みそのままであろうが」
「犬夜叉殿の方が兄である若さまより先に身を固める仕儀になってしまいましたね」
「そうだな、だが、こればかりは仕方ない。半妖と巫女は殺生丸と小娘と違い、元々、年も外見も釣り合っていたからな。それに、半妖の場合、今回、首尾よく巫女が戻ってきたから良いようなものの、下手をすれば、二度と逢えない可能性もあった。三年もの間、巫女に逢うことは愚か、消息を知ることさえ出来なかったのだ。その間の半妖の真情を思うとな。無碍(むげ)には扱えぬ。よく耐えたものだ。如何に志操堅固な剛の者であろうと心が折れそうになる時もあったであろうに」
「それは考えるだに辛(つろ)うございますな」
「巫女が戻ってくる保証さえあればな、待つのも、そう難しいことではなかっただろうよ。しかし、実際には何の確約もない。白とも黒ともつかぬ不透明な先行きの見えない未来。絶望ではないが希望も定(さだ)かではない。それでも、唯ひたすらに巫女が戻ることを希(こいねが)い待ち続けるしかない。想像以上に辛い状況だったろうな。だが、それさえも天から両名に課された試練だったのかも知れん。半妖が巫女を思う心が、どれほどのものか、同様に巫女が半妖を思う心もな。両者の互いを思う心がピタリと符号した時、異界とこの世界の通路は繋がり巫女は戻ってきた」
※『愚息行状観察日記(35)=御母堂さま=』に続く
『愚息日記』の新作。















7月22日に拍手を贈って下さった方々に御礼申し上げます。
有難うございます。『愚息日記』の更新に
邁進(まいしん)します。



感謝+感謝であります。
1700字台に入りました。
(●^o^●)





暑いです。




1400~1500字の辺りです。
やり過ごすしかないのよぉ~~。



嬉しいです。



源です。


※上の画像は『妖ノ恋』さまの使用許可を頂いてます。
「おやっ、小娘と巫女は何処へ行くのか?と思っていたら・・・。あれは法師の家ではないか」
「御方さま、そう云えば法師の妻である女退治屋が臨月でございました。多分、産気づいたのでございましょう」
「そうか、だから、使いの者が来たのだな」
真新しい茅葺(かやぶ)きの屋根、木の香がしそうな新築の家の中、女退治屋が大きな腹を抱えて蹲(うずくま)っている。
必死に痛みに耐える女の顔が見える。
間違いなく陣痛が来ている。
瓜二つの童女、双子が母の横に心配そうに張り付いていた。
家の中に入った小娘と巫女は、すぐさまテキパキとお産の準備を始めた。
巫女は女退治屋を床に寝かせ、小娘は双子を落ち着かせてから竈(かまど)で湯を沸かし始めた。
その後、一時(いっとき=約二時間)ほどして女退治屋は子供を産み落とした。
赤子は元気な男の子だった。
巫女が慎重に生まれたばかりの赤子を抱え産湯(うぶゆ)に浸(つ)ける。
すると、まるで、その時を計っていたかのように法師が帰ってきた。
法師の横には半妖の姿も見える。
半妖は大の大人でさえ往生する米俵を軽々と三俵も抱えていた。
相変わらずの馬鹿力だ。
また法師と組んで何処ぞで荒稼ぎをしてきたようだ。
あの法師は口八丁手八丁で相当な甲斐性がある。
この近在で妖怪退治を請け負って家族を養っているらしい。
今回の報酬は米俵三俵か、あれだけ有れば、親子五人、当分、喰うには困らないだろう。
小娘と巫女が後産の始末をして帰っていく。
行きも帰りも因縁の、あの“骨喰いの井戸”の横を通って。
狗姫(いぬき)が井戸を見て何か思いついたのだろう。
松尾に話しかけてきた。
「それにしても、松尾よ、あの奇妙な衣装の巫女は、どうなったのであろうな」
「奇妙な衣装の巫女? ああ、犬夜叉殿のお連れにございますな。そうでございますね、一体、何処へ行方(ゆくえ)を晦(くら)ましたのやら。この三年、全く、姿を見かけません」
「奈落の死とともに出現した冥道に、あの巫女は呑み込まれ姿を消した。すぐさま半妖が後を追ったが、結局、戻ってきたのは半妖だけだった。あの時、妾(わらわ)はズッと冥道石を覗いておったからな。首尾よく巫女が四魂の玉を消滅させたまでは知っておる。だが、その直後、半妖と巫女は、何処(いずこ)へともなく姿を消した。両名の間に何が起こり、何故、半妖だけが戻ってきたのか、妾(わらわ)には、その理由が、どうしても判らなんだ」
「確かに御方さまの仰る通り、戻ってきたのは犬夜叉殿のみ、巫女は戻ってきませんでした。当事者ではないので、どのような事情があって、そうなったのかは、皆目、見当もつきませんが。それにしても、今、思い返してみても、あの巫女の衣装の奇天烈(きてれつ)なこと。私も、結構、長く生きておりますが、あんな奇妙な装束を目にしたのは初めてでございました。そもそも男ならイザ知らず、女子(おなご)が、あのように脚を諸(もろ)だしにするなど許されることではございません。実に破廉恥(はれんち)極まりない格好にございます。尤(もっと)も、巫女が、異界から来たことと、あまりに堂々とした態度だったので、そういうものなのだろうと自分に言い聞かせておりましたが。あの井戸は異界を繋ぐ通路の役割を果たしていたと聞いております。巫女が、異界から、この世界に来たのは四魂の玉を滅するのが目的、それを消滅させた以上、もう役目を終えた訳でございます。ですから、元の世界に帰り、コチラに戻ってこなかったのでは?」
「フム、やはり、そなたも、そう考えるか、松尾」
「はい」
「ならば、巫女は、もう戻ってこないと考えるべきだろうか?」
「巫女の役目が、それだけでしたら・・・。ですが、四魂の玉を滅する事だけが巫女殿の役割だったのでしょうか。まだ、何か、他の役割が残っているのではないかと思えてなりません。というよりも、そう信じたいのでございます」
「信じたい?」
「はい、若さまが、りん様と運命の出逢いをしたように。犬夜叉殿と巫女の邂逅(かいこう)も目に見えぬ因果の糸に導かれていたと思えてならないのでございます。正しく出逢うべくして出逢った宿命の恋人。それに両名の間には四魂の玉との因縁も加味しております。悲運の中で散った前世の巫女の悲願が今生(こんじょう)でこそ叶えられるのではないかと」
「だが、巫女は戻ってこなかったぞ」
「試されているのではないでしょうか、天に。両者の覚悟が、どれほどのものか」
「では、二人の意思が天に通じた時、巫女は帰ってくると」
「そうであって欲しいと私は願っております」
「そうだな、そうなるといいな」
どうやら、半妖と巫女の願いは天に聞き届けられたらしい。
ひと月後、よく晴れた麗(うら)らかな春の日に巫女はヒョッコリ戻ってきた。
小娘が、巫女の帰還を、大層、喜んでいた。
勿論、老巫女も、法師と女退治屋も、それから子狐妖怪も。
だが、とりわけ誰よりも半妖が喜んでいただろう。
己が魂の半身を取り戻したのだから。
※『愚息行状観察日記(34)=御母堂さま=』に続く