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鉄線

冥道残月破
随分、長い間、兄上のお召し物の亀甲紋の中に描かれている花について、頭を悩まして来ました。
初めて見た当初は、『梅』か『桜』かと思ったのですが、梅にしても、桜にしても、花弁は五枚で表されます。
しかし、亀甲の中に描かれている花の花弁は、【六枚】です。
残念ながら、どちらも当て嵌りません。



先日、ふと花屋さんの店先で、鉄線を見ました。
『鉄線』、洋名では、クレマチスと呼ばれます。
その時、閃きました。
あの亀甲の中に描かれている花は、『鉄線』に違いないと。
元々は、寛永年間に中国より渡来したそうです。



 
・別名  6枚ものは「鉄線」(てっせん)、     
        8枚ものは「風車」(かざぐるま)。   
          「クレマチス」はこの2つの総称との事。   
      「鉄線」の由来は、つるが細くて丈夫で針金の   
        ようであることから。中国原産。       
      「風車」は花の形から。日本原産。        
                      

・花言葉は「精神的な美しさ、旅人の喜び」     
                            (クレマチス


管理人の実家の庭に『鉄線』が有りました。
鉄線は、茶花として、昔から好まれてきた花です。
実家は、一応、旧家(築百年くらいのボロ屋)だったので茶室が有りました。
きっと、何かの行事の折には、鉄線を花器に飾った事もあるのでしょう。



現在、良く見られるケバケバシイ感じの交配種(クレマチス)ではなく、日本に伝来した当時の原種に近い物でした。
(花屋で見る物より、若干、小さ目の花だったと記憶)
キリリとした、一切の媚も感じさせない花の感じは、武士(もののふ)を思わせました。
【侘び寂び】を極意とする、お茶の花に好まれたのも納得出来ます。



何より、『鉄線』という、些いささ)か、花には珍しいような強い語感。
青紫色の花の色と云い、形と云い、花言葉と云い、この花ならば、あらゆる点で、兄上に相応しいと感じさせました。



御礼

3月23日の(7時、14時、18時)台に拍手を贈って下さった方々に感謝致します。
有難う御座います。
気付かない内に木蓮が満開になっていました。もう咲く、咲くと思っていたら、アッと言う間でした。
紫木蓮よりも白木蓮の方が、管理人は、好みです。花弁が大きいので満開になると、樹全体が、まるで白いベールを被っているような感じに見えます。何とも華やかです。桜の前に春全開を思わせる花です。





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