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地獄絵師紅達と奈落(=殿=鬼蜘蛛)

狒々の奈落
昨日、公開した『降り積もる思い⑪=弥勒=』に出てくる地獄絵師の紅達(こうたつ)。
陰惨な地獄絵を好み、戦場跡で無念の亡骸の写生を常としていた男。
そんな男が、或る日、見つけた血溜まりの中の四魂の欠片。
持ち帰った四魂の欠片と血と肝、それを墨に溶かし鬼を描いた紅達。
四魂の欠片の妖力か
鬼は命を得て実体化した。
以後、紅達は、絵の鬼達の要求のままに人間の生き胆を求め殺人を繰り返す。
余りに殺しすぎて都(京都)に居られなくなる程に。
落ち延びた東国で出会った美しい姫。
紅達は姫に懸想し、己が絵の姫に命を与えんとする。
夜な夜な鬼どもに申し付けて姫を自分の屋敷に連れてこさせ写生を繰り返す紅達。
そのせいで日に日に生気を吸い取られ、やつれていく姫。
結局、犬夜叉と弥勒により紅達の目論見は破れ、魔性の墨に自身も喰われて終わります。



地獄絵師の紅達と奈落(=殿=鬼蜘蛛)、何となく似てませんか
共に女に恋焦がれ、己が欲望の為に非道を繰り返す。
唯、この二人を比較すると悪党は悪党でも器が違うと思わずにいられません。
紅達に対しては、管理人、軽蔑しか湧いてきません。
何故なんでしょう
この男、散々、他者を殺しておきながら、最後、自分だけは助かろうとしてるんです。
呆れますね。
あんなに非道な事をしておきながら。
虫が良いにも程がある
所詮、紅達は悪党でも小物でしかありません。



紅達に引き換えると、奈落(=鬼蜘蛛)も非道ではありますが、自分が助かろうなんて端(はな)から思ってません。
覚悟の程が、まるで違います。
何しろ、最初から、自分の身体、魂まで差し出して己が望みを叶えようとしてるんですから。
凄いですよね、あそこまでやれる者が、一体、どれだけ居るやら。
歪みに歪んではいますが、あれは紛れもない純愛だと思います。
心の底から桔梗を渇望していたんですね。
奈落(=鬼蜘蛛)の桔梗に対する思いの深さ、激しさは、誰も敵いません。
それを思うと、どうしても奈落を憎みきれないんです。
そんなにも桔梗に恋焦がれていたのかと。
やはり、奈落は悪党は悪党でも大物だと思います。




御礼
10月12日の7時、22時に拍手を贈って下さった方々に感謝致します。
有難う御座います。
次回作への大きな励みになります。
 

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