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幼子の金の瞳、う~~む、まぎれもなく犬夜叉の子じゃ。
犬夜叉は半妖ではあるが殺生丸さまと同じ白銀の髪、金の瞳じゃ。
母親は人間だが大妖怪の父君、闘牙王さまの血が強くでたらしい。
まあ、とにかくじゃ。
子供が犬夜叉の子であることは納得した。
だが、その子の名前は?
隻眼の巫女、楓に名を問うてみる。
「楓よ、この子の名は?」
「ふふっ、犬夜叉の子だからな。夜叉丸という」
「いつ生まれたのじゃ?」
「半年前だ」
「半年前・・・となると一年前、ワシがお主のところにりんの消息を教えにいった時には、もう、かごめの腹の中におったという訳か」
「そうなるな、まだ、あの頃は判らなかったが」
「ふ~~ん、あの犬夜叉が父親になあ。とはいえ、かごめと一緒になったんじゃから当然といえば当然か」
「まあな。それはそうと、今日は、いきなりどうしたのだ、邪見。何かあったのか?」
楓の指摘にハッとする邪見。
わざわざ人界にまで赴(おもむ)いた用を思い出したのだろう。
ポンと手を打つ。
「そっ、そうじゃ! ワシはお前に吉報を届けに来たんじゃった」
「吉報というと?」
「喜べ、楓! りんが見つかったぞ。今は殺生丸さまの御母堂さま、狗姫の御方の居城におるんじゃ」
「何と、兄殿の母君の許とな。で、それは、一体どういう経緯(いきさつ)でそうなったのだ」
「うむ、それが、話せば随分と長い話でな」
「そうか、ならばこんな処で立ち話もなんだ。ワシの庵(いおり)に寄っていくがいい。丁度、飯時だ。粥(かゆ)など啜(すす)りながら積もる話を聞かせてもらとしようか」
「ふむ、そうじゃな。では馳走になろう」
隻眼の巫女は歩き始めたばかりの幼児を連れ踵(きびす)を返した。
緑色の小妖怪も足並みを揃えて歩いていく。
同じくらいの背丈の幼児と小妖怪が共にヨチヨチと歩く姿。
それは妙におかしみを誘う場景だった。