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此処は西国。戦国最強の大妖、戦慄の貴公子と恐れられた化け犬、殺生丸の居城。
「うん、だって初めて貰った大事な着物だもん!」 りんは、大切そうに昔の着物を抱きしめ頬ずりした。 「この着物を見ると、昔、旅をしていた頃の事を思い出して凄く懐かしい気持ちになるの。」 「そうじゃな、いつも畑泥棒の見張りをさせられたもんな。何度も攫われて、その度に殺生丸様が取り戻しに行かれたもんじゃ。」 ついつい憎まれ口を叩く邪見。 「ひどいっ!邪見さま!りんだって攫われたくて攫われたんじゃないよっ!!」 りんがふくれっ面をして言い返す。 「攫われる度に殺生丸様に云い付けられて温泉や川にお前を連れて行かされたもんじゃ。」 「ねえ、邪見さま。何で、いつも攫われた後に温泉や川に連れていかれたの? りん、そんなに汗臭かったのかな???」 「そりゃあ、殺生丸様がお前に付いた・・・フギャッ!」 見れば殺生丸が余計な事を口走ろうとした邪見を踏みつけている。 ゲシッ!ゲシゲシッ!! 「あっ、殺生丸さま! お仕事済んだの?」 「・・・こう城内が慌しいと仕事をする気にもならん。」 「・・・阿吽に乗って遠乗りにでも行くか?」 「うん!」「あっ、待っててね。これを干してくる。」 阿吽に乗って眼下の城内を見下ろすりんと殺生丸の目に華やかな色彩が映る。 その中に小さな紅白の着物が混じっている。 りんにとっては、何よりも色鮮やかな思い出の残る小さな着物が、風に揺られてはためいていた。 《殺りん祭り投稿作品「曝涼」についてのコメント》 本当は◆「送り火」を投稿するつもりだったのですが・・・・・何しろ字数が完全にオーバー ![]() |
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出来る限り削って何とかしようとしたのですが、如何せん、それでも多過ぎる。
仕方無く、諦め、この「曝涼」を必死になって捻り出しました。
ごくごく短時間で急ごしらえの作品だったので此処に掲載するにあたって少々手直しを入れました。
その点においては懐かしい作品です。今年の夏は殺りん
に萌えに萌えました。
2006.8/15.作成◆◆猫目石