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まずは拍手を贈って下さった方々に感謝致します。有難うございます。
今ほど、ありふれた日常の有り難さを実感したことは有りません。
今回の大震災&津波で被災した方々に心を痛めてる全ての方々に
少しでも慰めになればと執筆しています。
あれ程の被害を受けながら、尚、他者のことを思いやる人々に涙が零れ落ちました。
頑張れ、日本、負けるな、
東北、みんなが被災した方々の事を思ってます。
コメントを下さった機長さま、ご明察通りです。
管理人は東海地方の愛知県に住んでおります。
今回の大震災では、こちらも少々揺れました。
元々、東海大地震が来る来る
と騒がれ続けてきた地域です。
割と防災意識は高い地方ですが、今回の大震災には・・・。
余りの悲惨さに言葉もありません。
何かしたくても今の状況では動きが取れません。
せめて募金なりと買い物の度にお釣りを募金してます。
つい先頃、三年間、消息不明であった『りん』が戻ってきた。
めでたい、実にめでたい。
これで、わしが殺生丸さまの酷い御勘気に触れることも無くなるじゃろう。
ううっ、ぐすっ、ズズッ、ズビズビ~~~ッ、チ----------ン!(鼻を噛む音)
オッホン、あいや失礼。
では、話を続けよう。
実はな、『りん』が生きているらしい事は一年前に判っておったのじゃ。
まず、その事について話さねばならんな。
殺生丸さまは倒れた後も『りん』の探索を続けられんじゃが、二年目に入った辺りからだろうか。
人界へ渡られる回数がガクッと減った。
それで二年を過ぎた頃だったかな、完全に人界へ赴(おもむ)かれなくなった。
捜しても捜しても『りん』の手がかり一つ見つけられん状態が続いておったからな。
あれではなあ、いかに鉄の自制心を誇る殺生丸さまと云えど精神的に参ってしまわれたのじゃろうて。
何せ『りん』の生死が一向に判らんかったもんなあ。
その頃からじゃったな、殺生丸さまの遊郭通いが始まったのは。
当時の殺生丸さまはな、今にして思い返せば完全に自棄(やけ)になっておられたのだろう。
あまり大きな声では云えぬが・・・(内緒じゃぞ!)国主としての執務を放ったらかして、連日、昼日中(ひるひなか)から廓(くるわ)通いをしておられたのだ。
勿論、わしは殺生丸さまに御供しておったわさ。
従者としての務めじゃからな。
あれは萬陳楼といって西国でも指折りの高級遊郭だった。
今でも贅を尽した建物と遊女が美人揃いなことで評判のはずじゃ。
まあ、御忍びとはいえ西国王が利用するような場所じゃからの。
そこで殺生丸さまが贔屓にしておられたのが連雀(れんじゃく)という源氏名を持つ妓女でな。
萬陳楼で一番の売れっ妓(こ)じゃった。
美人なことは勿論じゃが、殺生丸さまが、あの女を贔屓にされたのには訳がある。
連雀の瞳は琥珀色なんじゃが、髪の色がな、『りん』と同じ黒髪だったんじゃ。
それに、少し小柄で華奢な感じが、より一層、『りん』を思わせたんじゃろうな。
尤(もっと)も、『りん』とあの女では性格からして雲泥の差じゃが。
あの連雀という遊女、最初の内こそ、しおらしそうな風情を装っておったがな。
殺生丸さまが連続して店に通うようになるに従い本性を現しよった。
大方、愛妾として西国城に落籍(ひか)される夢でも見たんじゃろう。
ドンドン態度がデカクなって次第に周囲の者を見下(みくだ)すようになっていったんじゃ。
まあ、殺生丸さまのような大物に通われて“逆上(のぼ)せ上(あ)がった”んじゃろうな。
殺生丸さまが自分に恋い焦がれているとでも勘違いしたらしい。
殺生丸さまには矢鱈(やたら)ベタベタとへばり付きペチャクチャおべんちゃらを云う癖に、従者であるワシに対しては、あ奴、まるで自分が女主人であるかのように偉そうに振舞い始めたんじゃ。
それも決まって殺生丸さまが見ていない時に限ってな。
お前はワシの主ではないわい!(怒)
実に図々(ずうずう)しい女じゃ。
思い上がるにも程がある。
全く、『りん』とは似ても似つかん輩(やから)じゃった。
あっ、済まん済まん、つい私情が・・・。
まあ、結局、殺生丸さまは半月ほどで連雀に嫌気が差して通われなくなったがな。
『りん』と同じ黒髪の女じゃが、所詮、代用品にもなれなかったという処か。
殺生丸さまが「もう通わない」と宣言した途端、あの女、大騒ぎしよっての。
泣くわ喚(わめ)くわで聞くに堪(た)えん有り様じゃったな。
あんな不愉快な女のことは置いといて話を続けるぞ。
一年前の或る日、ワシは例によって萬陳楼の待合室で殺生丸さまを待っておった。
萬陳楼くらいの高級店になると立派な待合室があってな。
ワシのような御付きの者や他の客が寛(くつろ)いで過ごせるようになっておる。
そこで、ワシは、ある噂を小耳に挟んだのじゃ。
死者を甦らせるという“反魂香”なる代物についての話をな。
【廓(くるわ)】=遊郭(ゆうかく)=色里=遊里
※『邪見の僕(しもべ)日記③』に続く