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詩『飛花有終(ひかゆうしゅう)』

風になりたや

風になりたや

自由な風に

何者にも支配されない風に

女は願い続けた

自身を支配する本体からの解放を

女は或る妖怪の分身

心臓は本体の許にある

どう足掻いても自由になれない身

だからこそ強烈に自由を乞い願った

自分を縛り付ける全てのものからの解放を

だからこそ憧れた

救いを求めた

不羈(ふき)の魂を持つ強大な男に

何者にも支配されない

跪(ひざまづ)かない

尊大なまでに誇り高い男

憧れは何時しか淡い恋情に

願いは叶った

女は風になった

自由な風に

不自由な身体を脱ぎ捨て

魂だけになって

女は風になった

もう誰にも支配されない

何者にも縛られない

何処へでも行ける

飛んでいける

あたしは風だ

自由な風だ

女は風になった
 

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