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剣の乙女達


正確には『剣を導く乙女達』です。
もう説明するまでもなく、りんちゃんとかごめを意味しています。
かごめ無くして鉄砕牙は有り得ません。
第一、兄上は勿論ですが、正当な剣の所有者である犬夜叉でさえ、台座から鉄砕牙を抜く事が出来ませんでした。
実際に台座から鉄砕牙を引き抜いたのは、かごめでした。
つまり、かごめは、鉄砕牙に選ばれた訳です。
天生牙にしても、二百年もの間、兄上の腰元で沈黙を続けていました。
りんちゃんが出現して、初めて、その真価を発揮しています。
謂わば、りんちゃんも、又、天生牙に選ばれた存在なのです。



どちらの剣も使い手を導く乙女の存在を待っていました。
鉄砕牙にしろ天生牙にしろ、父上の牙から打ち出された刀です。
牙は、父上の身体の一部、つまり、刀の意思は、そのまま父上の意思と考えても何ら差し支(つか)えない訳です。
そういう風に考えをドンドン突き詰めていくと、かごめも、りんちゃんも、共に刀に選ばれた存在だと断定できます。
極論するなら、二人とも泉下(=冥府)の父上が、それぞれの息子に選んだ相手だと云い切っても構わないと思います。

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