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犬夜叉が御神木に封印されていた五十年。
一口に五十年とは云っても長いです。
現代でさえ五十年もの時間は人生の大半を意味します。
医療の発達していない戦国時代なら、ほぼ一生に匹敵します。
そんなにも長い間の封印。
でも、五十年でなければならなかったのです。
コミックスの第一巻
、初っ端を見て下さい。
村を焼き払い四魂の玉を手に入れた犬夜叉が登場します。
その犬夜叉を封印して亡くなる桔梗。
残された村人が目にしたのは・・・・。
目を覆うような惨状です
焼き払われた村人の家々
。
元通りにするのに、どれだけの労力が必要か
きっと怪我をした村人も多かったでしょう。
下手をしたら亡くなった人も居たかも知れません。
村を守る霊力高き巫女は何者かに襲われて死亡。
状況から見て桔梗は犬夜叉に殺されたと、皆、思った筈です。
桔梗の傷は、鋭い爪に引き裂かれた物ですから。
犬夜叉に対する憎悪は、相当、根深い物があったに違いありません。
家を焼かれ怪我をした村人の恨み、村を守る巫女を殺された恨み。
どう考えても容易に解けるレベルとは思えません。
だからこそ、五十年もの時間が必要でした。
十年や二十年では当時の事を知る人々が、かなり生存したでしょう。
そうした村人が犬夜叉を許す筈がないのです。
でも、流石に五十年も経てば昔の事件を知る者は殆ど残っていません。
(原作を読む限り村では桔梗の妹の楓くらいのようです
)
織田信長が『人生五十年』と謡っています。
戦国時代では人の寿命は五十年が定説だったのでしょう。
イエ、戦国の世では、もっと早く死ぬ人も多かった筈。
戦(いくさ)で病(やまい)で飢えで人が死ぬ理由には事欠かなかった不幸な時代です。
姉であった桔梗の跡を継いだ妹巫女の楓。
楓自身の犬夜叉に対する様々な感情も、随分、穏やかな物になっています。
時の経過の為せる業(わざ)でしょう。
村を焼かれた記憶も風化していたでしょう。
だからこそ封印が解かれた後の犬夜叉は村人に特別に悪意を持たれません。
昔の悪行を知る村人が居ないのですから。
寧ろ、村に害を為すどころか、楓とかごめのおかげで村を救うような行動をしますからね。
全ての記憶を風化させる為に五十年という時を必要としたのです。
そして犬夜叉自身の記憶は風化するどころか、つい今し方の出来事のように生々しい。
上記の部分が最大のポイントです。
人々と犬夜叉の間に存在する認識のズレ。
それこそが、どうしても犬夜叉が桔梗を裏切れない理由です。
御礼
11月15日に拍手を贈って下さった方々に感謝致します。
(0時、11時、12時、15時、22時)
ルンルンルンルンラリラリホ~~~
嬉しい~~~です
来月の拍手文も頑張ります
有難うございました。